日はまた昇る

鬼木達スペシャルインタビュー

決戦前夜

 相性がいいということなのだろうか。鬼木のサッカー人生のターニングポイントには、福岡との試合が並ぶ。2000年J1リーグでのフロンターレ初出場の開幕戦(ちなみにゴールも決めた)、Jリーグ初得点は1999年5月8日ファーストステージ第12節。もちろん、J1参入決定戦も忘れてはならない。
 そして、鬼木達の存在感をみせつけた試合があった。2003年11月8日J2第42節対福岡戦のことだ。残り3節を残して新潟、広島との昇格争いの終盤戦を演じていたフロンターレは、残り3節すべてに勝てば自力昇格がある、という状況だった。その大事な試合にレギュラーとしてボランチを担っていた山根(巌)が出場停止。鬼木にとっては、負けられない試合で責任を背負ってピッチに立つことになった。福岡戦に向けたミーティングで、キャプテンを務める鬼木は選手たちだけでミーティングを行い「とにかく終わったときに、勝つことが大事なんだ」と話した。練習後、「俺、退場にならないギリギリぐらい、最初からガンガン行くから」と言った。気合が伝わってきた。